マザー・テレサは言われました。「日本は美しい国です。しかし今のように中絶を許し続けるなら心の貧しい国です。」それを聞いた女性達が立ち上がり、生命尊重センターが創られ、元NHKアナウンサーの鈴木健二氏も共鳴されて、妊婦を支援する円ブリオ基金が創設されました。
熊本市の慈恵病院の蓮田太二先生がドイツで学ばれた上で、「こうのとりのゆりかご」を2007年に創設されました。創設後の6年間のデーターでは、「こうのとりのゆりかご」に預けられた子どもは81人で、乳児院、児童養護施設への養育委託が27人、里親への養育委託が26人、実母が思い直して引き取ったのが13人、特別養子縁組の成立が11人、その他が4人です。
慈恵病院の「妊娠SOS」の相談数は年々増加し、6年間で4,000件もの相談が寄せられています。その内の27%が予期しない妊娠で、その内訳は未婚の妊娠、若年妊娠、不倫、パートナーの反対、パートナーとの離別と続きます。関西からも実に多くの電話相談が寄せられているという事実を聞き、関西にもこうのとりのゆりかごを創りたいとの声が上がっています。
関西の各県に円ブリオが活動し、行政も行動しています。しかし24時間体制の相談ではなく、未受診出産、即ち、一度も産科を受診することなく、緊急に産科を受診しての出産や自己分娩後の新生児の遺棄事件も後を絶ちません。全国版の新聞記事にはならなくなりました。厚生労働省の社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会第10次報告によると、出産直後(出産後0日24時)の虐待死は平成23年度では25人、24年度で22人、10年間で240名に及びます。
1年間に妊娠中絶により失われる胎児の生命は届出数だけで18万2千、その内の十代の中絶数は1万8千で、実数はこの2倍と言われています。 一方、子どもが欲しくても子どもが授からず、養子縁組を希望する夫婦が6000組を超えています。
これらのことを考えると、熊本に続いて、関西にも「こうのとりのゆりかご」を創り、多くの悩んでいる妊娠女性の相談に乗り、新しい生命を得、養子縁組を促進することにより子供を求めている夫婦の希望に沿うことが出来るなら幸いと考えます。
皆様と力を合わせて、「こうのとりのゆりかご in 関西」を立ち上げようではありませんか。
平成28年3月19日
こうのとりのゆりかご in 関西
実行委員会 代表 人見滋樹
13:30 開会
13:35 記念講演 「 どんないのちも輝いている 」
人見滋樹 氏 (京都大学名誉教授)
座長 北川清晴 氏
14:35 質疑応答
14:45 提言 「 関西に、もう一つのゆりかごを 」
蓮田太二 氏 (慈恵病院理事長)
座長 小林 和 氏
15:15 質疑応答
15:25 事例報告
岡本ゆり 氏 (姫路聖マリア病院副看護部長)
15:35 質疑応答
15:45 お礼のことば
人見滋樹 氏(京都大学名誉教授) 蓮田太二 氏(慈恵病院理事長) 岡本ゆり 氏(姫路聖マリア病院副看護部長)